顧問先を訪問すると、従業員さん達から、会社の、自分達の将来に対する不安の声を多く耳にします。
従業員さん達は、会社の詳しい財務状況はわかりません。
しかし、世の中の状態、地元企業の状態、取引先の状態等、知りえた情報から自分達の近いところに自分も同じような目になったらどうなるのだろうかという漠然とした危機感と、勤めている会社に対する要求度が高まってきているように感じます。
厳しい状態ということは察しがつくが、その中でも何とか自分達のささやかな生活を守りたい、だから仕事上でも少々の無理や厳しい条件下でも耐えている状態でここ数年しのいできた。
しかし、会社の状況は、自分達への待遇は一向に変わらない。
それどころか、更に悪くなろうとしている。
一体、どこにその原因があるのか。
受注は、今期は良かったはずなのに、どうして!!
派遣切りや正社員の削減等多くの人員削減のニュース。
ある報道番組で、「結局自分達は商品なんですかね」と解雇された派遣社員の方が言われていましたが、胸が痛くなります。
人件費は大きな経費です。
経営側からは、やはり手っ取り早くリストラの成果をだすには一番の策でしょう。
ヒト・モノ・カネ、これらの経営資源は、状況に応じその管理をして経営成果をあげていくべきものなんでしょうが、唯一“感情”をもつ“ヒト”としては、良ければ増やす悪ければ減すというようなモノと同じ扱いを受けるとなると、やはり“不信感”が生じてきます。
“明日はわが身”と思いたくはないが、ひょっとしたら・・・という恐怖感を一瞬抱きながら毎日をすごされているかもしれません。
でも、この恐怖は経営者も同じなのかもしれません。
不安があるからこそなのか、従業員さんは、しっかりと見ています。
経営者の動向を・・・。
これから、自分達をどのように先導していくのかを・・・。
そう、感じました。
従業員さん達の不安をどうやって解消してあげられるか・・・。経営者本人も不安で一杯なんですが、会社の毎日を動かしているのは従業員さん達です。皆で会社を動かしています。
何とか、安心して働ける場を、安心して生活ができる収入を確保できる場を提供してあげたいものです。
私たち自身も経営の真っ只中にいますが、私たちの仕事は、いろんな業界のいろんな会社の状況を客観的に見る仕事をしているので、経営者側・雇われ側の心境を間近に見聞きして本当に心が辛くなる時があります。
『経営者には責任がある』
そう感じました。
経営者であるならば、その責任を果たさなければならない
と思いました。
だから、今、考えなくてはならない、行動しなくてはならない
と思いました。
暗い話ばかり、不信感の溢れる今の世の中で、自分の会社の内外より信頼を得ていくためには、自分に与えられた“責任”を果たすべく果敢に取り組んでいく覚悟が必要ですね。
年の瀬の夜に一人、
身が引き締まります。
今日もありがとうございます。
あなたの
